Page:朝鮮巫俗の研究 上券.djvu/134

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    十石の収穫の中に一本の稗しかないやうにとの意。

    橫數は凶なる運數のこと、度厄は厄を祓うふ意。

    玆に山マヌラとは崔瑩將軍のことで、マヌラは敬稱抹樓下の訛であらう。

    神が供物の少きを責める言葉である。

    神託は공수の意譯で、それは勿論時に依て異なるも大體の形式はあつて、玆にはその一例を示す。その最初の言葉はかけ聲である。

    口舌は人に誹謗せらるゝ災、官災は國法に觸るゝ災厄。

    利益は사망の意譯。商賣上の利益も亦사망といふがこゝでは「りやく」の意である。財數は財產の運數。

    進化は노래가락の譯。今日妓生の歌ふそれは單に何々節の節といふ程の意であるが、巫女のものは旋律古めかしく、內容は神々を讚へ遊ばしめる意味を有つてゐるから、敢て神歌と譯したのである。

    賽神の日を神託によつて擇ぶのである。

    內里柵外里柵は德物山の參道にある地名で夫々城隍堂がある。

    食口とは人數のこと。

    明圖は凸面の神鏡。四位都三堂は四方の都堂の意か。

    조락は神酒のこと、神酒にも奠物にも夫々のカマン神が宿つてゐるのである。

    カマン神を請拜する禱詞である。以下の節次中にある請拜は皆同様に夫々の神を勸請するものである。

    入不淨出不淨共に不淨神の名である。

    還甲は還曆、進甲はその翌年の誕生日。

    기름は植物から搾り取った油。

    通訃書に死の穢のつける意。

    紙燭賻儀は喪家への贈物。喪門は死の穢。

    萬里の遠方を咫尺の如く見る眼力をいふ。